中国の習近平国家主席は(2014/03/)29日、ドイツで「日本軍国主義は第2次世界大戦で南京を侵略し、30万人以上の軍人や市民を殺害する前代未聞の惨状を引き起こした」と反日スピーチを行った。
中国も韓国式の”歴史認識_戦術”をとり入れだしたとみるべきなのだろうか。
韓国式の”歴史認識_戦術”は朝鮮時代の党派の争いと似た部分があって、事実の連なりを一面的にしか理解しようとしない。
私は事実の連なり(歴史)は多面的に理解すべきだと思う。そうでなければ、朝鮮の党派の争いがそうであったように、怨念と陰謀と諸々よこしまな行いを、形而上学的な美辞麗句で包むようなことになるであろう。
歴史には、不条理ともいうべき要素や不都合な要素に満ちている。南京事件に関する習近平のスピーチの報道を聞いたときに、ふと連想的に思ったのは、習近平はナチスドイツに敬意を示したのであろうか?ということである。
南京事件の当事者は日本軍と蒋介石軍そして南京近辺の中国人民衆であるが当時、蒋介石軍と同盟していたのはナチスドイツであった。
南京と上海の間に網の目のように張り巡らされていましたトーチカ要塞線( ゼークトライン )は国民党の軍事顧問であるナチスドイツ将校らによって設営されたものであった。ナチスドイツにとって中国の蒋介石はスペインのフランコと同様の存在であった。
南京包囲戦で日本軍と戦ったのはナチスドイツによって訓練された蒋介石の部隊だったのだ。
また、日本軍が南京城を突破したあと、ナチス党南京支部副支部長ジョン・ラーベはナチス旗ハーケンクロイツを掲げ、避難してきた中国人(602人)を匿ったといわれている。
本来ならば、習近平は中国人を匿ったナチス党員に対する感謝の言葉も添えなければならないところだ。(しかしそのようなことにはならないと私は予想する。現在の両国の”歴史認識”においては都合がよくない部分である)
南京を逃れた蒋介石は「日本軍は民間人を10万人以上虐殺している」と戦時宣伝を行い国際社会に支援を訴えたが、南京にとどまっていたドイツ人(ジョン・ラーベだったと思うが)は、「その数字はいくらなんでも大げさだ」という感想を残している