韓国を訪問したオバマ大統領がソウルのメインの王宮である景福宮をプライベートで訪ねた。
景福宮についての韓国人の説明の部分が目に付いた。
韓国外国語大学のパク・サンミ教授は景福宮を案内しながらオバマ大統領に、「朝鮮の王は常に倹約と節制を実践し・・・・・」と話したという(2014年04月27日_韓国_中央日報)
http://japanese.joins.com/article/684/184684.html?servcode=A00§code=A20&cloc=jp|main|top_news
なぜこのようなことを言ったかというと、この教授は「景福宮が北京の紫禁城や東京の皇居に比べ規模が小さく見える可能性を意識」(中央日報)したためらしい。
しかし、当時の事情はまったく逆で、大院君による景福宮の再建当時は国力を超えた過大な事業であった。
税負担が重くのしかかり、諸物価は暴騰し、民の生活が破壊されてしまったという。
民衆の怨嗟は膨らみ、王家は叛乱の不安に苛まれたという。
「朝鮮の民衆にとって景福宮は最大の厄物であった」という評価が正しい。”景福宮は王家の倹約とつつましさの現われ”というのは事実と正反対の主張だ。
景福宮に関しては、最近再建された興礼門とその壁面に関して、改変をしたなど、いろいろ物議となる点が残っている。
興礼門の壁面の改変、そして今回のパク教授の発言から私が感じることは、現代の韓国人は朝鮮時代とその文化を尊重するかのように装ってはいるものの、心のそこでは軽蔑していて恥じてさえいる、のではないかということである。